Uncategorized

食肉のことを考えてみる(3)

前回まで食肉について、日本における現状を数値に表して、いったいどうなっているのだろうと見てきた。
日本における食肉供給においては、もはや打つ手無しというように思えただろう。
確かに、これまでと同じだけ、食肉を食べ続けるのは無理かもしれないが、かなりの部分を置き換えることができるかもしれない。
例えば常識を疑うことから始めよう。
現在の家畜は、畜舎に閉じ込められ、濃厚飼料を与えられ肥育されていることが多い。しかし、牛は草食性動物なので、基本的に草が主食でトウモロコシ、大豆などは主食ではないのです。本来の主食ではないものをどんどん食べさせられるとどうなるでしょう、簡単に書くと消化不良となり病を引き起こします。詳しくは「牛の栄養と健康」をご覧ください。
では、どうすれば良いか?
思い切って、濃厚飼料を与ない環境を作ってみればどうか?それも、牛が暮らしていた姿に近い環境を提供すればどうでしょうか。いわいる北海道と牛のイメージ、いわゆる放牧です。
幾つかの情報を探ってみましたが、山口県の情報を参照すると、1頭1ヶ月当たり1.5反の草地が必要なので、1年間では18反となります。50頭の牛を飼ったとすると900反(90町)の面積が必要になります!と良いながらも、食べられた草が再び生えてくれば良いので、900反がひつよと言うことでは無いにしても、それなりの面積が必要になります。これが平地だと、この方法も無理だ・・・と、思ってしまいますね。
農林水産省の「荒廃農地の現状と対策について」を見てみると、H.26時点で耕作放棄地は27.6万町(ha)、上のアバウトな牛の肥育計算からすると、153,333頭肥育することができることになります。1頭あたりの体重が約700kg、精肉量が315kgとして、4.8万tになります。と言うことは、年間消費量の13.5%を生産することができます。
全てを賄う方法ではありませんが、牛以外にも豚の放牧も行われており、01を論じるのではなく、今後の世界情勢を考えていく上で、何事も複数の供給手段を持っておくことが必要だなあと思います。
他にも、肉の放牧についての情報は結構ありますので、一つを紹介させて頂きます。「肉用牛放牧の手引き

コメントを残す