テクノロジー 日記

統計不正の解決策は事後検証なのか?

厚生労働省の雇用統計不正を発端とした、一連の統計不正の解決策として、事後検証を行うと発表されたが、これが解決策なのだろうか?

統計を集計するに当たり、不正が発生した原因は何だろうか?

政府や、国民に心地よい数字を出すためなのか、集計に手間がかかりすぎているのか。原因が分かっているのだろうか。

いずれにせよ、統計の数値を間違えて公表したことに対しては、その部門の管理不行き届きが問われるべきであり、そこから原因究明がなされなければならない。

一般企業で決算報告を間違え、税金を少なく納めていた場合は、後でしっかりと税金と利息分をを納税しなければならないし、故意に決算報告を変更し納税を少なくしていた場合は罪に問われる。

では何故各省庁が同じ事をしたにもかかわらず、その結果として、十分な原因究明がなされることなく、同じ省内に検証チームを置くというのか???何のための管理職がいて、不正発生を防ぐためにキャリアは次々と持ち場を変えていくのか。根本から間違っているとしか思えない。事後検証を行う?数字を扱うものとして当たり前のことではないか。検証回数を増やせば、ミスが減るとでも思っているのだろうか。

この対応は、再検証するための組織を構成することが目的なのかとも思ってしまう。

2年前にベンチャーに移り、実務から、営業、総務まで行っていると、驚くほど行政からアンケートが届くことを知った。

それも同じような内容が。

中には、書面が届いたかと電話を頂いたり、OCRでまたはWEBで回答を促しながら、ボールペンが添付されていたりする。

これらのアンケートに答えるのは従業銀が少ないベンチャーでは誰もが出来る仕事ではなく10分やそこらで出来る仕事でもない、ましてや金銭を貰えるものでも無い。

決算報告をしている内容は、税務署からデータを寄せれば良いものを、再度書かせるとは何事だと思う。

IoTと声高らかに演説しているだけでは、中小企業は何も変わらない。IoTで管理されてきた感覚を持つと、お、やばいと、実感するのではないだろうか。

少なくともアンケートには、企業が提出した情報は印刷された状態か、Webにアクセスした段階で、それらの情報は既に入力されており、不足している部分を応えるようにしないと、中小企業で勤めるものは、誰もIoTなんて世界はSFの世界の話だと思いながら、世界からどんどん置いてけぼりとなってしまうであろう。

全ての数値を全世界に公表すれば良いと思っているわけではない。戦略的に考えるべきだと思っている。しかしながら、これらの数値集計のために、各省庁にエリートで採用された優れた頭脳が、無用にやる気をそがれながら、浪費されていくと思うと、実に馬鹿げていて、勿体ないと思う。

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