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国産野菜供給を耕作面積から考えてみる

前回のお米に引き続き、今回は畑から収穫される、青果物について考えていきます。
農林水産省HPの中で、面積調査というものがあります。その中に、過去からのデータが公開されているので、その中の
作物統計調査 > 面積調査 > 確報 > 平成27年耕地及び作付面積統計(併載 平成23年~26年累年統計) > 年次 > 2015年
から、各地の畑の面積割合を出しました。
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前回のグラフでは現れていなかった、牧草地が北海道にドカーンと、そして東北にも僅かにある事が分かります。しかし、全国を見てみると、半分以上が田んぼになっており、次に普通畑、牧草地、果樹となっています。北海道の面積が圧倒的に大きいことが示されています。
では、普通畑の部分の生産について見ていきましょう。
実は、ここからが暗礁に乗り上げてしまうのですが、まとまってデータが無いことと、データをつなぎ合わせることもかなり困難を極めますので、入手できるだけの情報で、幾つかの仮定の中で考えていきたいと思います。
日本国内で消費量が多い、主要野菜14品目について平成26年度の指定産地の収穫量と、反収をグラフにすると以下になります。
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これらの14品目について、第4-1表 都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり支出金額,購入数量及び平均価格の購入数量に当て込んでみると、1世帯当たり2.6畝の面積で足りることとなります。主要14品目は第4−1表で計算すると、消費する青果物の55%に相当するので、2.6瀬を55%で割り込むと4.7畝となり、1世帯約3人と考えると、1人当たり約1.2畝の面積で青果物の供給がまかなえることとなります。
となると、前回の最後に書いた約1.2畝の面積とほぼ一致します。ちなみに、1世帯1年間で野菜を購入する金額は71,816円、毎月僅か6,000円弱の購入にとどまっていることになる。これは1人分ではありません。1家族で僅か6,000円/月なのです。
ただし、上記には果物と、家の外で食べる青果物は入っていないませんので、それらについても考えていかなければなりませんが、野菜ではかぼちゃ、果物では南国計のパイナップルを一とするトロピカルフルーツの輸入割合が多いため、青果物全体として国内生産供給率は70%前後となっているようです。この数値についても、量なのか、金額なのか、カロリーなのかを考えなければ確かめなければいけないと思っています。
ということで現在の人口に対して、青果物の供給に対しては、日本の畑の面積が圧倒的に不足していると言うわけではないことが分かって頂けたと思います。ここで問題となってくるのは、自給率を上げるためには、耕作面積を増やすのか、反収を上げるのかいずれかの選択があると言うことだと思います。
さて、来週は何を書こうかと考えつつ、筆を置きます。

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